キャリアコンサルタント資格とは?取得メリット4つと活用法を完全解説

キャリアコンサルタント資格とは?取得メリット4つと活用法を完全解説

「キャリアコンサルタントに興味はあるけど、実際どんな資格なの?」
「取ったほうがいいのか悩む・・・本当に自分に必要?」
「取得するメリットやデメリットが知りたい!」

日本の労働市場が抱える課題を解決するため、国家資格として登場したキャリアコンサルタント。
「聞いたことあるけど、どんな資格なのかよく知らない」という方も多いのではないでしょうか。

実態をよく知らないままだと、勉強に身が入らなかったり、
せっかく合格しても「期待してたのと違った」となりかねません。
この記事では、

・キャリアコンサルタントとはどんな資格か?
・どう活かせるのか?
・取得のメリット・デメリット
・産業カウンセラー、コーチ、キャリアアドバイザーとの違い

などについて、私の実体験や、「取得前に知りたかった!」という点を交えながら解説します。
事前に知っておくべき重要なポイントを網羅的にお伝えしていますので、
読み終えた頃には、ご自身に必要な資格かどうか、ご判断いただけるでしょう。

個人的には、勤務先でマネジメントをしている方・目指している方、
人材業界に興味がある方、副業に興味がある方には、検討の余地アリだと思っています。
せっかくの努力を「無駄だった・・・」と後悔しないために、ぜひ参考にしてみてくださいね。

国の“推し”資格「キャリアコンサルタント」とは?概要を解説

キャリアコンサルタントは、キャリア形成を支援する専門家

キャリアコンサルタント資格は、個人のキャリア形成を専門的に支援するための国家資格です。
2016年に職業能力開発促進法により規定された「名称独占資格」で、
この資格を持っている人だけが「キャリアコンサルタント」を名乗ることができます。
2025年4月末現在、キャリアコンサルタント登録者数は79,604名に達しました。

キャリアコンサルタントは、働く人々が自分らしいキャリアを築き、
理想的な自己実現ができるように支援するキャリアの専門家です。
職業の選択、職業生活設計、職業能力の開発・向上に関する相談に応じ、助言や指導を行います。

「最近、仕事にモヤモヤしてる。転職するべき?このまま今の職場で頑張るべき?」
「もっと楽しく自分らしく働いてみたい!でも自分にできる仕事ってなんだろう」
「育児を終えて仕事に復帰したいけど、どうやって家庭とバランスをとったらいいか悩む」
「事情があって離職したけど、また働きたい。でも不安だし、何から始めたらいいか・・・」

など、クライアント(相談者)が抱えるあらゆる悩みや不安について傾聴し、ときに情報提供もしながら一緒に整理し、
「ひとりひとりに合った、その人らしいキャリア形成」をサポートします。

社会人だけでなく、学生の相談にも応じます。
「就職すべきか進学すべきか、悩んでいる」
「将来やりたいことが特になくて・・・自分に向いている仕事も分からない」
といった悩みに寄り添い、新たなスタートを切る学生の自己理解やキャリア設計もサポートします。

現代の労働環境は複雑化しており、働き方の多様化、人生100年時代の到来などを背景に、
個人のキャリア形成はより重要になっています。
「将来を見据えた、その人らしい持続的なキャリア形成」が求められている今、
キャリアコンサルタントは、時代のニーズに応えていくための国の“推し”資格と言えるでしょう。

キャリアの黄金ルート崩壊!キャリアコンサルタントはこうして生まれた

高度経済成長期以降、日本では
「良い大学に入り、良い会社に就職する。その後は、年功序列と終身雇用制度のもと定年まで勤め上げる」という、
安心安全に生きられる黄金ルートが確立されました。

しかしバブル崩壊後、経済の低迷が続く中で増え続ける人件費などが問題となり、
年功序列、終身雇用という黄金ルートの基盤が崩れ始めています。
2019年10月、トヨタ自動車 豊田章男社長が会見で語った、
「なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」という発言をご存じの方もいるのではないでしょうか。

そんな社会情勢の中、日本人は今まさに「会社に依存しない、自発的なキャリア形成」が求められています。
とはいえ、いきなり「自分でキャリア形成してください」と言われても難しいもの。
そんな人たちをサポートする“キャリアのプロ”として、キャリアコンサルタントは誕生しました。

💡豆知識💡
キャリアカウンセリングの発祥地アメリカでは、「キャリアカウンセラー」が社会に広く普及しています。
アメリカでは「自分のキャリアは自分で創る」という考え方が根付いており、
何歳になっても進学・転職・起業はアリ!という自由で柔軟な風土のもと、社会人たちは日々挑戦を続けています。

「自分ならではのキャリア」を求め、答えのない道を行くには、良き理解者でありアドバイザーが必要です。
キャリアカウンセラーは、そんな社会人と共に伴走する「キャリア形成のプロ」として広く認知され、活躍しています。

どう違うの?産業カウンセラー、キャリアコーチング、キャリアアドバイザー

どれも働く人を支える仕事ですが、アプローチが異なっています。

産業カウンセラー

キャリアコンサルタントと比べ、メンタルヘルスケアに強みを持つことが特徴です。
一般社団法人日本産業カウンセラー協会が認定する民間資格で
仕事内容、人間関係、就業環境など、働く人の悩みを心理学的手法を用いて傾聴し、
職場の環境改善やメンタルケアを行うことで支援します。
活動場所は、民間企業の企業内相談室、医療機関、福祉施設などがあります。

キャリアコーチング

キャリアコンサルタントが働くことを通して「クライアントの理想的な自己実現」を支援するのに対し、
キャリアコーチングは働くことに関係する「特定の目標達成」に向けて支援を行います
一般社団法人日本コーチ連盟(JCF)認定コーチ資格(民間資格)、
国際コーチング連盟(ICF)の認定資格(国際資格)などがあります。
例えば年収アップや転職といった「具体的な目標」を達成するために必要なプロセスについて、
対話を通してクライアント自身に気付かせ、自ら答えを見出してもらい、その行動を支援します。
活動場所は、キャリアコーチングサービス提供企業や、企業のマネジメント職の方がメンバー育成に活用するなどがあります。

キャリアアドバイザー

転職エージェントや人材派遣会社などに所属し、求職者サポート(求人紹介・履歴書添削・面接日調整・入社後フォローなど)を行います
キャリアアドバイザーになるのに資格は不要ですが、キャリアコンサルタントやコーチング資格を取得し、業務に活かしている人もいます。

どれも働く人に寄り添い、傾聴し、尽力する、という点に違いはありません。
ですが、キャリアコンサルタントはキャリア設計を通してクライアントの人生そのものに関わっていく仕事であるため、
「その人らしくイキイキと働ける人生のお手伝いがしたい!」という人は、
キャリアコンサルタントを目指してみるのはいかがでしょうか?

キャリアコンサルタント資格は役に立たない?資格のメリット・デメリットとは

キャリアコンサルタント資格のメリット4つ、デメリット3つをそれぞれ解説します。
ご自身にとって価値ある資格かどうか、ぜひ判断の参考としてみてください。

メリット《4つ》

(1)専門性の証明と信頼性向上

キャリアコンサルタント資格の最大のメリットは、専門性を客観的に証明できることです。
国家資格という公的な裏付けにより、クライアントや企業からの信頼を獲得しやすくなります。
(個人クライアントの継続率向上、同業者からの紹介案件増加、企業からの研修依頼増加など)

(2)現在の勤務先で評価が上がる

資格取得により、現在の勤務先においてキャリアの幅が広がる可能性があります。
(人事部門への異動・昇進、社内教育分野での活躍機会増加、資格手当の支給など)

(3)キャリアの選択肢が広がる

新たなキャリアをスタートするためのきっかけや、長期活躍に繋がります。
・転職時に評価される(例えば転職エージェント希望の場合、意欲や一定スキルの証明になります)
・副業のきっかけになる(クラウドソーシングで面談・記事執筆・受験者支援、キャリアコンサルタント養成講座講師のアルバイトなど)
・年齢関係なしに活躍できる(どの年代にもキャリア相談のニーズはあり、むしろ年齢が強みになる可能性があります)

(4)その他、間接的なメリット

・傾聴力が上がる(マネジメントをしている人は、メンバーとの面談に活かせます)
・自分のキャリアを客観視できるようになる(感覚ではなく、確かな知識をベースに自分のキャリアを構築できるようになります)
・サードプレイスができる(キャリアコンサルタントのコミュニティ参加等により、ベテランキャリコン・現役人事などと交流できます)

デメリット《3つ》

(1)取得までの時間と費用

キャリアコンサルタント資格の取得には、相応の勉強時間と費用が必要です。
これらの負担を事前に把握し、計画的に取り組むことが重要となります。
※ただし、「専門実践教育訓練給付金」制度を活用すれば、負担額を軽減することができます(条件を満たす対象者のみ)。

(2)継続的な学習が必要

キャリアコンサルタント資格は取得後5年ごとの更新が必要で、更新するには継続学習の実績が必須となります。
厚生労働大臣が指定するキャリアコンサルタント更新講習38時間以上(知識講習8時間以上・技能講習30時間以上)の
受講・修了が必要で、計画的に実績を積んでおかないと、資格失効してしまうリスクがあります。
また更新講習以外にも、労働関連のニュースには常に目を通すなど、プロとして最新の知見を持ち続ける努力が必要です。

(3)資格を持たない人、他のキャリアコンサルタントとの差別化が必要

医師や弁護士のような「業務独占資格」ではないためキャリアコンサルティング自体は資格なしの人でもできること、
キャリアコンサルタントの数が増えていることから、
単に資格を持っているだけでは競争優位性を保つことが難しく、以下のような差別化が重要となります。
・継続的なスキルアップ
・他の専門資格との組み合わせ
・特定業界での実務経験

資格の活かし方と、今後の予測

キャリアコンサルタントは、主に以下のような場所で活躍しています。

・各企業内(人事担当、社員の育成・研修担当など)
・就労支援企業(人材紹介会社のキャリアアドバイザー、派遣会社のコーディネーターなど)
・公的機関(ハローワーク、地域若者ステーションなど)
・教育機関(大学のキャリアセンターなど)

ほかに、副業やフリーランスとして資格を活かす道もあります。
仕事内容は、資格学校の講師、セミナーやキャリア研修の講師、キャリアライターなど多岐にわたり、
クラウドソーシングサービスやSNSで仕事を受注し、個人で活躍しているキャリアコンサルタントもたくさんいます。

💡ポイント1💡
個人的には、「得意なことの掛け合わせ」がおすすめです!
キャリアコンサルタント資格を単体で持っている人は多くいますが、
ダブルライセンスなど、得意な“他の何か”と掛け合わせることで人材としての希少性が増し、市場価値が高まります。
例)キャリアコンサルタント×登録日本語教員→外国人生徒の、日本におけるキャリア相談に乗れる
  キャリアコンサルタント×ファイナンシャルプランナー→キャリアプランとマネープランを合わせた複合的な相談に対応できる
💡ポイント2💡
最近は、子供のうちから「働く」ということを身近に感じてもらえるよう「キャリア教育」が広まっており、
小学校~高等学校での活躍の場が広がってきています。
例えば名古屋市では、キャリアコンサルタントを「キャリアナビゲーター」として、
全ての市立中学校、高等学校、特別支援学校に常勤で配置し、生徒のキャリア形成をサポートしています。

💡ポイント3💡
経済産業省が2023年から開始した「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」では
講座受講者が事前に「キャリアコンサルタント等の専門家」とキャリア相談をすることが定められており、
今後、社会人のリカレント教育・リスキリングの分野で、活躍の場が広がることが予想されます。

こんな人におすすめ!キャリアコンサルタントに向いている人

◆相手に合わせたコミュニケーションが得意な人
自分からたくさん話してくれる人、言葉に詰まって沈黙してしまう人など、クライアントは、性格も置かれた状況も様々です。
ご自身の我を通すような画一的・一方的なコミュニケーションではなく、
相手の性質に合わせて、聴き方・話し方を変えられる人は信頼を得やすく、
無用なトラブルも防ぎつつ解決に向かうことができます。
(余談かつ個人的な意見ですが、こういう人が上司だと非常に話しやすいです)

◆良い意味で、一歩引いている人
「受容」「共感」はキャリアコンサルタントの真髄ですが、過度な寄り添いは問題の本質を見失ったり、
キャリアコンサルタント自身のメンタルが疲弊するなどの弊害を招きかねません。
相手のためにも、自分のためにも、一定の距離を保つことが重要です。
またキャリアコンサルタントも人間ですから、クライアントの話を聞く中で疑問を感じたり、否定的な気持ちになることもありえます。
そんなときも自分を律して、「価値観は人それぞれ」と相手を尊重する姿勢が大切です。
相手に対しても自分に対しても、一歩引いて客観的でいられる人は常に冷静な対応をすることができます。

◆働き方で悩んだ経験がある人
経験者ならば、悩む苦しさ、もどかしさがきっと分かるはず。
相手の気持ちを想像できる、同じ目線で話せるということは、クライアントの信頼に直結します。
また、その苦しみを脱するためのキャリアコンサルティングにやりがいも感じられるはずです。

◆労働関連の情報に興味がある人
社会経済状況の変化に伴って、労働関連法令は随時改正されたり、労働のトレンドが変わったりします。
情報を常にキャッチしてトレンドを抑え、自分の知識をアップデートすることが苦でない人は、
最新の知見をキャリアコンサルティングに役立てることができることはもちろん、
ご自身の働き方をいち早く見直すことにも活かせるでしょう。

資格の取り方と難易度は?事前に知ってほしい注意事項もご案内

キャリアコンサルタントになるには、
「キャリアコンサルタント試験の合格」「キャリアコンサルタント名簿への登録」の2つが必要です。

受験資格について

キャリアコンサルタント試験は、次のうちいずれかの要件を満たした方が受験できます。

  • 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者(講習カリキュラムは別表に記載)
  • 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に関し3年以上の経験(※4.その他)を有する者
  • 技能検定キャリアコンサルティング職種の学科試験又は実技試験に合格した者
  • 上記の項目と同等以上の能力を有する者
引用:厚生労働省「キャリアコンサルタントになりたい方へ

つまり、
・キャリアコンサルタント養成講座を修了すれば、誰でも受験可能!
・もし、実務経験が既に3年以上ある場合(人材紹介会社などに勤めている人など)、
 またはキャリアコンサルタントの上位資格である技能検定(学科または実技)に既に合格している場合は、
 養成講座なしでいきなり受験も可能!
ということです。※実務経験者でも、養成講座を受講することは可能です。

💡専門実践教育訓練給付制度について💡
養成講座に通う場合、雇用保険の給付制度である「専門実践教育訓練給付制度」を利用すると、費用負担を減らせます!
・一定条件を満たすと、支払った受講料の最大80%がハローワークから支給されます。
・教育訓練給付の対象として、厚生労働大臣の指定を受けている講座を受講・修了した場合に限ります。
・一定条件を満たす雇用保険の被保険者(在職者)、または被保険者であった人(離職者)が対象です。

キャリアコンサルタント試験について

試験は年に3回実施されます(3月、7月、11月)。
科目は学科試験(筆記試験)と実技試験(論述試験と面接試験)で、学科試験と実技試験を別々に受験することも可能です。

合格率は回ごとにやや変動するものの、学科・実技両方を同時受験した場合の合格率は平均50~60%ほどとなっています。
学科試験の合格率は約60~65%で推移しており比較的安定、
一方で実技試験の合格率は約55~60%となっており学科試験よりもやや低い傾向があります。

国家資格の中では比較的取得しやすい難易度ではあるものの、一発合格するには十分な準備が必要です。

キャリアコンサルタントになるまでの年間スケジュール例

私が資格取得したときのスケジュールは、以下の通り。取得までに必要な期間の目安にしてみてください。

【4月】養成講座に申し込み
【8月】最寄りのハローワークで、専門実践教育訓練給付金の申請
【9月】養成講座の事前ガイダンス
【10月~12月】養成講座を受講
・期間:約3か月(ただし受講前の事前課題が出される場合あり。その場合は受講開始までに+αの時間が必要)
・受講形式:通学またはオンライン(曜日や時間帯、費用はスクールによる)
・内容:キャリア理論、労働関連法令、カウンセリング技法などを、講義形式の座学とグループワークなどの演習で学ぶ
 ※養成講座の最後に実施する修了試験に合格する必要あり。
【1月】試験申し込み
【1月】専門実践教育訓練給付金の返戻申請1回目→50%の金額返戻
【1月~3月】自主勉強期間
※どれほどの期間を確保できるかは、養成講座修了のタイミングと次回試験実施日により変動します。
【3月】試験実施
※学科試験+実技論述試験、実技面接試験は別々の日程で実施
【4月】合格発表
【5月】キャリアコンサルタント名簿に登録
【7月】専門実践教育訓練給付金の返戻申請2回目→残り20%の金額返戻
※私が「専門実践教育訓練給付制度」を利用したときは、最大70%支給でした。(2024年10月から80%に引き上げられています)

《 注意 》
・試験は、日本キャリア開発協会(JCDA)と、キャリアコンサルティング協議会(CC協議会)の2団体が実施しています。
 実技試験の内容にやや違いがあるものの、どちらで合格してもキャリアコンサルタント資格の有効性に違いはありません。
 ただし、養成講座が「JCDA向け」「CC協議会向け」で分かれているため、養成講座と受験団体が同じになるようご注意ください。

・養成講座は実務に即した実践的な知識の習得中心で、あまり試験対策には触れられません。
 つまり、あくまでキャリアコンサルタント「養成講座」であって「試験対策講座」ではないため、
 試験については個人勉強で対策を練る必要があります。(ただし通うスクール、校舎、講師によって多少違いが出る可能性あり)

・養成講座は、通学かオンラインを選べるところが多いですが、人気のクラスは充足も早いため、
 希望の校舎・希望の講義形式を選びたい場合は、講座開始半年ほど前には申し込み、早めに動いておくことをおすすめします。

キャリアコンサルタントに関するよくある疑問

キャリアコンサルタントとキャリアアドバイザーの違いがややこしいのですが?

「キャリアについて相談に乗り、サポートをすること」は同じですが、最終ゴールが異なります。
キャリアコンサルタントの最終ゴールは「クライアントの理想的な自己実現」であり、解決策が就職・転職ではない場合もあります。
一方でキャリアアドバイザーの最終ゴールは「求職者の就職」です。
就職によって紹介先企業から手数料を頂き、それが自分の成績(評価)となるからです。
「キャリアアドバイザーは、就職前提のサービスを提供する営業職である」という点に注意が必要です。

年齢制限はあるの?

ありません。例えば私が通った養成講座では、20代~60代まで幅広い年代の方がいて、
もちろん年代に関係なく多くの方が試験に合格されていました
キャリアコンサルタントの支援は、むしろ年齢が強みになりえます。
成長を求められる20代、中堅ならではの葛藤を抱える30代、キャリアの限界が見え始める40代、
役職定年・待遇変化への戸惑いを抱える50代、定年後の新たなキャリアを考える60代など、
キャリアの悩みは、「その年代だからこそ生まれるもの」である場合も多いからです。
その過程をすでに経験している、今まさにその年代である、というキャリアコンサルタントは、
クライアントと同じ目線で対話でき、より親身なサポートができるでしょう。

キャリアコンサルタントが受ける相談内容ってキャリアに関することだけ?法律相談などもある?

あくまでキャリアに関する相談専門です。相談内容によっては、法律や医療の分野のサポートが必要な場合もありますが、
専門外の内容については、法律相談窓口や医療機関など、その道の専門家にリファー(紹介)します。

資格を取ればすぐに仕事になるの?

残念ながら、資格を取っただけでキャリアコンサルタントとしての仕事は保証されません。
求人サイトを見ても「キャリアコンサルタント有資格者を募集!」というものはあまりなく、
現時点では、例えばクラウドソーシングサービスに登録して副業として実務経験を積む、
キャリアコンサルタントのコミュニティに所属し人脈を広げ営業する、などの自助努力が必要です。

さいごに、悩んでいる人へ

キャリアコンサルタント資格に興味を持つ人は、
きっと「自分の働き方」や「これからの人生」に、真剣に向き合っている人だと思います。

真剣だからこそ、時間もお金もエネルギーも必要な資格取得について、
「本当に自分に必要な資格なのか」「ちゃんと活かせるのか」と悩むのは自然なことです。
この記事が、悩みを少しでも和らげ、あなたの一歩を後押しするきっかけになれたら幸いです。

たしかに、キャリアコンサルタント資格は「活かしづらい」といったデメリットも語られがちですが、
それでも私は「取得してよかった」と思っています。

社会や労働環境の変化、未来の展望を知ることで、
「働く」ということを、もっと柔軟に、自由に捉えられるようになったこと。
そして、働くことに悩んだ自分の経験を活かし、好きな“書くこと”を通して、
「同じように悩む人の不安を少しでも和らげたい」という新たな目標ができたからです。

キャリアの正解は、人それぞれ。
「キャリアコンサルタントを取得してみよう」「やっぱりやめよう」
どちらの判断になったとしても、あなたらしいこれからのキャリアを心から応援しています!

Wrote this article この記事を書いた人

キャリ子

キャリ子

元・キャリア迷子のキャリアコンサルタント。 「自分軸の選択と集中」をモットーに、ライターとして新たなキャリアを開拓中。 転職経験・人材紹介会社の実務経験・キャリア迷子の経験・国家資格キャリアコンサルタントの学びを掛け合わせて、「自分らしいキャリアの発見」に関する情報を発信中。

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